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動物との出会いを笑いながら~エゾシカに道をふさがれる確率はどれくらい?~

  
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動物との出会いを笑いながら~エゾシカに道をふさがれる確率はどれくらい?~

はじめに:北海道ドライブ旅で本当にあったエゾシカ伝説

北海道の大自然を楽しむ旅。美しい風景、澄んだ空気、そして……道をふさぐエゾシカ。

北海道でドライブをしていると、まるで待ち合わせをしていたかのように、道路の真ん中に立ち尽くすエゾシカたちと遭遇することがあります。「あの……すみません、通してもらえますか?」と声をかけたくなるほどの堂々たる態度。彼らはなぜ、あえて道路を選んで立ち止まるのか?

このレポートでは、「エゾシカに道をふさがれる確率」をテーマに、笑いあり・豆知識ありで北海道旅行の魅力と注意点を解説します。ドライバーの皆さん、次のカーブの先に鹿がいるかもしれませんよ。

1章:エゾシカってどんな動物?

エゾシカ(Cervus nippon yesoensis)は北海道全域に生息する日本固有のシカの一種で、本州のニホンジカよりもひとまわり大きく、オスは立派な枝角を持ちます。体重は100~150kgほどで、意外と力強いジャンプ力と素早さを兼ね備えており、見た目の優雅さとは裏腹に“突進力”も十分。

もともと森林や原野に生息していた彼らですが、近年は農地や道路にも出没しやすくなり、特に朝方・夕方の時間帯は道路横断率が急上昇。人間の存在に対する警戒心がやや薄くなってきているとも言われています。

2章:エゾシカに道をふさがれる確率は?

さて、本題です。「本当にそんなに遭遇するの?」と思う方もいるかもしれません。ですが、これは旅行者の“あるある”のひとつ。具体的な確率を出すのは難しいものの、知床~阿寒~釧路周辺のドライブルートを2時間以上走れば、エゾシカに遭遇する確率は78とも言われています。

実際、国立公園周辺や森林道路では「30分に1回は見た」「一度に3頭横断してきた」「シカの行進で車が完全停止した」などの目撃情報が多数。特に注意が必要な季節は以下の通りです:

  • 春(56月):子鹿の誕生時期。親子連れが道路脇に出やすい。
  • 秋(1011月):発情期でオス同士の行動が大胆に。
  • 冬(122月):雪の少ない道路にエサを探しに来る傾向あり。

つまり、年間を通して「道をふさがれる確率」はかなり高いと言ってよいでしょう。運がいいのか悪いのか、旅の思い出になること間違いなしです。

「そこは道路だよ!」鹿に言っても分かりませんね

3章:遭遇したときの注意点

笑い話にできるのは“安全だったから”こそ。実際にエゾシカに出会ったときに注意すべきポイントを紹介します。

①慌ててクラクションを鳴らさない
エゾシカは大きな音に驚いて暴走することがあります。静かに停車し、車内から様子を見守るのがベストです。

②車をゆっくり停止させる
急ブレーキは追突やスリップの原因になります。徐行しながら安全な位置に止まりましょう。

③エンジン音で静かに存在を知らせる
エンジン音で人間の存在に気づいてもらうと、彼らの方から道を譲ってくれることも。アイドリングは控えめに。

④後続車にハザードランプで合図
鹿を見て自分だけが減速しても後続車が気づかないことがあります。ハザード点灯で合図するのが親切です。

⑤撮影は自己責任で
車を安全な場所に停めたうえで窓越しに撮影するのはOK。ただし、絶対に車外には出ないこと。突然の突進もあり得ます。

朝方・夕方の時間帯は、鹿の道路横断率が急上昇するので要注意

4章:エゾシカとの出会いが楽しめるエリア紹介

エゾシカとの遭遇を「怖い」ではなく「旅のアクセント」として楽しめるスポットをご紹介します。

知床半島(ウトロ~羅臼)

  • アクセス:女満別空港から車で約2時間半
  • 宿泊:ウトロ温泉(オーシャンビューの宿多数)
  • グルメ:知床サーモン、エゾジカステーキ(!)
  • アクティビティ:クルーズ、知床五湖トレッキング

阿寒湖周辺

  • アクセス:釧路空港から車で約1時間半
  • 宿泊:阿寒湖温泉(レイクビューと露天風呂が魅力)
  • グルメ:マリモ羊羹、鹿肉カレー、アイヌ伝統料理
  • アクティビティ:遊覧船、森の散策、阿寒湖アイヌコタン見学

大雪山・層雲峡エリア

  • アクセス:旭川空港から車で約1時間半
  • 宿泊:層雲峡温泉(紅葉や雪景色と絶景露天)
  • グルメ:山菜料理、旭川ラーメン
  • アクティビティ:ロープウェイ登山、高山植物観察

5章:笑えるエゾシカ遭遇あるある

旅行者から寄せられた、ちょっと笑えるエゾシカエピソードをご紹介します。

  • 車の前に立ち塞がるだけでなく、窓からのぞいてきたシカ。観光客全員で記念写真。
  • エゾシカと「にらめっこ」状態で5分間動けず。ついに鹿が根負けしてどいてくれた。
  • 山道のカーブで突然現れたシカに、車内が全員悲鳴→一瞬で和む。
  • 雄シカ2頭が道路で“角突き合戦”を開始。道路完全封鎖。

彼らの行動は時に予測不能。でも、その分、思い出は深く残ります。

おわりに:エゾシカは道の主、敬意を持って旅しよう

エゾシカに道をふさがれた。それは、北海道の自然と本気で向き合った証。笑えるけれど、ほんの少し緊張感もある動物との出会いは、旅の“物語”として後に残ります。

彼らはただ自分たちの道を歩いているだけ。だからこそ、私たち人間は“訪問者”としてのマナーと敬意を忘れずに、安全第一で行動することが大切です。

次に北海道を旅するとき、道路の先に何が待っているか、ちょっとだけワクワクしながら走ってみてください。エゾシカが、微笑ましい旅のスパイスになるかもしれません。